
【 HatmanDPSオーディオ民生機器モデル製作へ向けて】
第28話 響きと伝わり方
アンプのボリュームを大きくすると、スピーカーから飛び出すエネルギーが強くなるんですけど、イメージできますかね。
スピーカーの中心から直進方向に伝わる音の芯は強く早く硬く鋭く飛んで来ます。
芯は捉えすぎると耳当たりがキツイので、一般的には自分が聴く位置からは芯は外したりして、自分の居る場所「のみ」心地好い響きになるようにしたりします。
それを「リスニングポイント」と呼んだりして、そこ一点で仕上げる美学みたいなものもあったり面白いですがまぁまぁ大変です。
そんなことより、そのポイント以外の場所は全てバランスが崩壊してるので、当事者の自分でも「これはない」と思っているのに、それってほかのひとにしてみれば騒音でしかn…ゲフンゲフン
ならばHatmanDPSの「音を都合よく響かせる技術」を用いて、点ではなく範囲で均質に鳴らすように出来れば、もう少し緩和になりませんかね、と考えたのですよ。
リスニングポイントではなく、「リスニングエリアを作る」という考え方です。
同じアンプのボリュームのツマミが、HatmanDPS機器を挟むことによって音量とは違う様子をコントロールするパラメーターに変わるようになったらどうでしょう。
HatmanDPSのパラメーターのひとつである【Size】で音場展開エリアを決め、アンプのボリュームはその範囲の中の濃さを調節するツマミになったら面白く、便利に働くのではないかしら。
その範囲の中で濃く鳴り響く音場に包まれるとエリア外の音は聞こえてきても気にならなくなります。
ノイズキャンセリングとは違う考え方です。
またエリアの外側は他人事のような「蚊帳の外サウンド」としてあまり気にならない音質で漏れ響きます。
漏れた音にも質の伴い方によって不快か気にならないかが分かれます。
モサモサモコモコブンブンするような、まだまだエネルギーを使い切ってませんよみたいな音で漏れ響くから苦情になるのです。
もちろん周囲への配慮は必須ですよ。
でも「不快になりにくい音が他人事のような感じでほんのり鳴っているだけになる」のであれば、それも物理的な防音や吸音とは違ったアプローチで迷惑対策を取る有効な手法だと考えたのです。
つづく!