【 HatmanDPSオーディオ民生機器モデル製作へ向けて】


第16話 もどかしい感じ


このあたりの説明には段階や手順がありまして、なかなか目についた部分だけを拾い上げてしまうと誤解に繋がりますので少し掘り下げてみますね。
単に信号を大きくするだけなのではなく制御をかけるというのは、叩いて延ばす寄せては…上げる(笑)をしながら少しずつ盛っていく、ということです。
エレキギターやエレキベースを嗜まれている方であればどなたも経験あるとは思うのですが、楽器アンプのボリュームを触ったときに、単に音量だけが上下するのではなく、上げていくほどに音量と共に迫力や耳当たりの感じが増強されていく感じがしますよね。
下げるとなんだかカッチョよくない。
でもカッチョよいと感じるくらいまで上げたら、そんなに音量は必要ない。
エレキ楽器演奏以外の方でも、テレビのボリュームを上げていくほどにやかましくなっていく感じがしませんか。
下げるとイマイチ聴こえない。
上げたらうるさい。
あるいは、うるさいのに聴こえない。
経験ありません?
当時の僕はその辺りをどうにかしたかったんですよ。
それで、音量と共に動く迫力と耳当たり感を別々のツマミにしたらバランス取りやすくなるんじゃないかな、とやってみたわけです。
はじめに迫力のツマミを音量変化から分離させることに成功。
名前は「ワイルド」(笑)
「レベル」はシンプルに音量変化だけ(これはこれでのちに面白いことになる)、「ワイルド」で音圧感を調節できるようになりました。
耳当たり感の調整はこの時まだ研究中で、最初のうちはトーン回路で高域を削ることしか出来ませんでした。
阪神淡路大震災の後なので高校2年か3年の春くらいだった気がします。
つづく!


BACK

NEXT