
【 HatmanDPSオーディオ民生機器モデル製作へ向けて】
第13話 ネットには無い
オーディオを楽しまれるかたにとっては趣味やライフワークだったりするわけですが、趣味やライフワークというお話で言えば僕にとっては「勉強」がそれにあたります。
僕はお勉強が出来ない子とされてきた学生時代でした。
落ち着きが無く、興味のあること以外の記憶力もからっきしで、納得できないことがあると前には進めない、自分なりの速度と手順ででしか理解できない子だったので成績は常に下の方。
今から思えば、おそらく全く同じ理由で運動も遊びも友達付き合いも下手くそだったんだろうな。
当時のお気に入りは世の中のしくみって面白いなという理由で理科の事典と、人ってすごいなという理由で社会科の便覧。
先生とは違って、わからなければわかるまで読めば呆れたり放置して次へ進まず何度でも教えてくれるのが魅力でした。
で、今日はなんのお話やねんですが、設計や音の表現について「どうやったらそんなことが出来るの?」とよく言われることへの回答です。
僕の絶対的な情報源は旧い文献書物であるということ。
そして近年の学術書はひどく中身が薄いということ、です。
便利な時代になりましたので、わざわざ仕組みを理解せずとも使い方さえわかればよいというようなブラックボックスに溢れた世の中なので、専門書でもそこまで言及されていないのです。
大学時代に買わされた教科書で僅か数行数頁しか書かれていないものが、昔だとそこだけで分厚い一冊だとか上下巻だったりするのです。
僕が慣れ親しんで現在進行形で日々勉強しているのは1940年代から70年代くらいまでの文献書籍や学術雑誌です。
ネットやSNSから収集している程度のAIからは知り得ないだろう内容が満載なのです。
昔の人たちがやってきた挑戦がすごいのです。
僕は発明家なんかではなく、先人への感謝と共に、それを上手に活用させてもらっているだけなんです。
つづく!