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COLUMN PIEZO

【 ピエゾ・ピックアップのお話 】
アコースティック楽器の振動を電気に変えるピックアップにピエゾというものがあります。
ピエゾは圧力を加えると電気が発生するという神秘的な地球の資源で、元々は水晶の形をしています。
写真はピエゾの原石、圧電水晶です。
現在はセラミックスの技術が発達しているので人工的に作った圧電セラミックが一般的になっています。
ピエゾは元の形を維持しようとしていて、例えば押されたら「うわ、押された!」という反応を押された度合いに応じて電気のかたち(電圧)でリアクションするものです。
引っ張られたら「引っ張られた!ふんぎぃぃ!」と耐えようとして、その引っ張られた度合いに応じて電気のかたちでリアクションします。
つまり物理的な圧力による変型に対して電気の圧力でリアクションする、というイメージです。
不思議ですねぇ。
ピエゾを強く叩いたり曲げたりする(圧力をかける)とそれだけ大きな電圧として出てきます。
擦る叩くなどの衝撃は瞬間的に大きな圧力がかかるのでアンプに繋がったピエゾピックアップを直接触ったりデコピンでもしようものなら、アンプが壊れてしまうんじゃないかと思うくらい大きな音が出てきます。
ところがそれを楽器に仕込んでみると、とてもじゃないけれど使えないレベルの小さな音だったり、逆にアバレすぎて歪んでしまったりハウンリングを起こしてしまうこともよくあります。
では何故そういったことが起きるのかを考えてみましょう。
ピエゾが何もリアクションしない状態を基準点として仮にそこをゼロ地点としましょう。
物理的に押されたとき、その強さの度合いに応じてプラスの方向にリアクションします。
また引っ張られたときにはその強さの度合いに応じてマイナスの方向にリアクションする、とイメージしてみてください。
その押し引きの揺さぶりが波となって電気の圧力変動のかたち(電気信号)でアンプに向かって流れていくのです。
楽器に取り付けたピエゾは、弦やボディの振動を忠実に電気のかたちでリアクションするわけですね。
ところが忠実にリアクションできるはずのピエゾが忠実にリアクション出来ない状況になっていると、前述したような使えないレベルの音として出てきてしまいます。
理想の音色や出力レベルが得られているときというのは、楽器の振動に対してピエゾが無理なくリアクションしていけている状態にあるときです。
例えば出力レベルがとても小さいとき、それはリアクションの幅が小さいということですから、何かしらの制限がかかっている状態で取り付けられていることになります。
つまりピエゾ自体がリアクションを取りづらい状況になっています。
考えられる原因としては3つあります。
ひとつは受けた衝撃をそのままどこか別のところに分散して受け流して右から左へとエネルギーが逃げてしまう状況になっているとき。
もうひとつはリアクションが取れないほどガチガチに押さえつけられている状況になっているとき。
3つめはそもそもピエゾ自体に振動がきちんと伝わっていない状況になっているときです。
張り付けタイプだと張り付け位置、何で接着させるか、圧着具合などで音色や出力は大きく変わります。
アンダーサドルのタイプではサドルの底面がどういう状態でピエゾに乗っているか、そしてサドルに乗った弦がどんなテンションでどの向きに力がかかっているか、などでずいぶん変わります。
特にアンダーサドルでは「全ての弦がうまく均一になるようにサドルの底面でピエゾに圧力がかけられるかどうか」と「振動による圧力がしっかりと変化するか」が重要です。
先ほどピエゾの基準点をゼロとしました。
信号はリアクションの変化の量ですから、最初の段階で全体に圧力がかかっていると、その状態が基準点となって上下するだけになります。
例えばピエゾに何もしないゼロのときから見て、全体につねにプラス3の力で押さえ込んでいる状態で取り付けたとしたら、そのプラス3の位置が新たな基準点となって、2の力で押せばプラス5に、2の力で引けばプラス1になりますが、信号はあくまでプラス2マイナス2の変化をしたことには変わりがありません。 このゼロのときからある圧力によって基準点が持ち上がった状態のとき、ピエゾは緊張をしています。
人間と同じように全くだらけたときよりも緊張しているときのほうが敏感でピリッとしています。
しかしその緊張は強いほどピエゾにとってはストレスになります。
プリアンプやエフェクターやアンプなど、楽器から飛び出した先は別の国なのでそれぞれに基準点が異なりますが、一番リラックスしたゼロの位置は同じです。
楽器の基準点がゼロよりも高い緊張状態になっているとき、ストレスが溜まるとピエゾから不満が出てきます。
低い「むーーーん」と唸る音、高めの「しーーーー」という音など、使用環境によっていろんな形で音色に混ざってきます。
この、音楽に不要な音を雑音(ノイズ)といいます。
圧力が均一にかかると音色はとてもしっかりしたものになりますが、縛り付けすぎると柔軟に対応できる余裕がなくなってカチカチの石頭で事務的にしか仕事をしてくれなくなり、場合によっては過労で死んでしまうことさえあります。
つまりピエゾにかかる全体の圧力がとにかく強ければいいというわけではない、ということです。
逆にほぼゼロの状態にあるときはどうでしょう。
ストレスが全くといっていいほど無いのでピエゾは堕落してワガママな子になってしまいます。
仕事を要求するとかんしゃくを起こして黙り込んだりアバレたり歪んだりしてしまうわけです。
つまり開放的すぎるのもこれまた問題が多い、ということなんですね。
となると、適度に緊張感がある中でストレスが溜まらない環境にしてやるのが一番だということになります。
人間と一緒ですね。 アコースティック楽器の良さを損なわない電気化やリアルな集音は本当に永遠のテーマです。
長年研究してはいるものの、なかなか一般向けに製作が出来ないのもそういった理由でうまくクリア出来たものが作れなかったからなんですね。
しかしここ数年で発見や解明が出来たことがいくつかあって、いまそれに向けて実験や研究をしているところです。
今後のアコースティック向け新アイテムたちにご期待ください。
長文でしたが最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
続きはまた、新アイテムの説明などで。
(このコラムは極力わかりやすく現象説明をすることを目的としているため、具体的な数式や電流やインピーダンスについての部分は割愛していますことをご了承ください。)

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